【都市と郊外】郊外生活おける将来的な生活基盤が懸念される理由

住まい方比較
出典:写真ACより
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人口減少問題が及ぼす生活基盤の崩壊

「都市の方はどこ行っても渋滞だらけだけど郊外は信号少ないし道も空いてていいよ」という話を聞いたことありませんか。

マイホーム探しにおいて戸建てとマンションどちらにするかという選択とともに、どこに住むのかという選択も大きな要素であります。

たしかに渋滞や混んだ街並みよりは空いている方がストレスは少なくて良いかもしれません。しかし街が空いているということは経済が潤うチャンスというも空いているということでもあります。経済が潤わないところには企業は入ってきません。

いまや社会基盤の整備も民間企業に移行されています。交通網にしてもインフラ整備にしても街が空いていて、収益が上がらなければ事業が成り立たないわけです。

そして昨今の人手不足問題は、バスやタクシーなど年配者の重要な移動手段にも大きな影を落としています。

もちろんそれでも郊外暮らしはお金に換えられない、心の充実度も人によっては大きな要素であるかも知れません。

しかしそのような状況下でも生活をする以上、自身の生活力が必要になります。そのためには老後も生活できる基盤を早いうちから構築していく必要があります。

ここでは、郊外暮らしでポイントとなる部分を見てみたいと思います。

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運転免許

歳を重ねても、車がないと暮らしていけないのが郊外生活の宿命ですが、自動車免許の維持には年を追うごとに難しくなってきています。

警察庁のHPによりますと、75歳以上のドライバーの免許更新には以下のような認知機能検査が行われるとのことです。

時間の見当識

検査時における年月日、曜日及び時間を回答します。

手がかり再生

一定のイラストを記憶し、採点には関係しない課題を行った後、記憶しているイラストをヒントなしに回答し、さらにヒントをもとに回答します。

時計描写

時計の文字盤を描き、さらに、その文字盤に指定された時刻を表す針を描きます。

また、違反歴のある75歳以上のドライバーには運転技能検査(実地テスト)の受験が義務付けされるようですね。

昨今の高齢ドライバーによる事故増から、高齢者の運転免許の更新は実地試験が追加されるなど、高齢ドライバーを取り巻く環境は変化してきていますね。

老後の生活

交通インフラ問題

かつての複数世代同居の時代であれば、老後免許を返納して、自動車免許はなくても子供世代に送迎してもらうこともできたでしょう。でも今や核家族化の社会、老後の一人暮らしまたは老老介護の可能性もあります。

実際に私の実家では、大病を患った母と首の痛みを抱えた父の二人暮らしですが、私と兄がどう支援をしていくかという課題と格闘中であります。

そのような状況下、年配層の生活の足であるバス便も、人手不足問題から運転手不足と人口減少(特に若年層)による減収傾向によって、減便せざるを得ない状況でもあります。

生活用品の買い出し問題

過疎化傾向にある郊外暮らしでは、年配層を中心に必要な生活用品の買い出し困難な状況が問題となります。そこにサービスを見出したコンビニやスーパーでは、宅配サービスのインフラ整備ができつつあるように思います。

実際に私の実家両親へ生協への加入を提案しました。生協での食品日用品宅配サービスによって買い出しや食事の準備がだいぶ楽になったと感想を話していました。

医療サービス

年齢を重ねるごとにお世話になる可能性が高まる医療面でも医師の人手不足は確実に訪れます。

医療サービスを受けようとする場合、ここでも医療機関までの移動手段が問題になるとともに、往診という医療サービスを受ける場合にも、増える年配者層はまかないきれない問題が懸念されます。

私の実家では母がガンを患い術後の経過観察中であるため、定期的に通院が必要な状況であります。街の病院では対処できないため専門病院へ通院が必要ですが、移動が課題であり、現状は高齢の父が送迎していますが、父の現状を鑑みると何かしらの対処が必要な状況に迫ってきています。
自身の安全・周囲の安全をも考えた住まい方は、精神的にも安心な老後生活や将来設計には必要ではないでしょうか。

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通学環境

私の実家の地区では、小学校が5年後に統廃合となることが、発表されました。もともと人数は多い訳ではなかったのですが、公立幼稚園も隣接して建てられていたりと、小さいながら整った環境ではありました。

現在の校舎は築40年になるので老朽化と、建て替え後の少子化を考えた時の費用対効果の試案の結果、統廃合となった訳です。廃校となる側の我が母校の小学校、同じ町内とはいえ隣の小学校までは大人でも歩くのは難しい距離です。スクールバスでの通学となることと思われます。まさか身近な郊外でこのような展開が起こるとは考えていませんでした。

こような事態は、郊外の地域ではまだまだある話だと思います。車が必須となる郊外の生活は、免許を持たない児童生徒の学校生活にも影響を及ぼしていいる現実がそこにはあります。

小さなお子様を持つ家庭では特に、学校までどれくらいあるのか(歩ける距離にあるのか)、通学路の交通量はどうか、どんな通りを歩くのか等、通学環境を事前に調べることが安全につながると思います。

人間関係

私の知り合いの地区での話ですが、地元消防団に1人1回(3年以上)と強制加入いうところもあります。本職消防隊の補助滑動ですが、ここにも現役世代の人手不足の影響が表れているようです。人員確保のため、後任の人間を探さないと退団できないということです。

地元の人間であれば先輩後輩など人間関係がありますが、新興住宅地で引っ越してきた人たちは地元の付き合いが薄いため後任探しはとても苦労しているようです。

郊外生活では地区内での人間関係の濃さや複雑さは都市部にはないものがあると思います。

縁もゆかりもない土地での地元ネットワークに入っていけるかどうか、事前リサーチが必要なところかと思います。

まとめ

郊外での生活には、空気が綺麗だとか水産・農作物が新鮮だとかメリットはたくさんあります。それは都市部ではないからでこそ享受できるメリットであり生活の便利さとは相反しているところにあります。

しかし車を運転できないと生活が成り立たない老後はリスクがありませんか。老後は駅から徒歩圏内もしくは自転車圏内で小ぢんまりと寄り集まった生活はいかがでしょうか。

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