【マンションの大規模と小規模】住み心地がここまで違うその理由とは

住まい方比較
出典:写真ACより
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マンション生活に何を求めますか

「そんな違うものなの?」マンションに引越すまで、規模による違いは世帯数の違いくらいにしか考えていませんでした。

ところで、皆さんマンション探しは何を基準に探していますか。立地、間取り、価格、周辺環境…等様々な要素はあると思います。しかし物件規模(世帯数)については、希望に合う物件がたまたま大規模(または小規模)マンションだった、というケースもあるかと思います。

実際に私の場合がそうで、大規模・小規模ということは考えておらず、当時の住まいの近くに建ち、他の環境的にも良さそうだったので購入契約しました。

結果として小規模マンションに居住という結果論で住まうことになりました。しかし実際に住んでみると、小規模マンションはこぢんまりと生活環境に目が届きやすく、子育てにも安心感があります。

逆に大規模マンションは世帯数が多く、そこだけで生活が完結するほど施設も整っている等、マンションの規模による特長の違いが見えてきます。

どちらを好むのか、それぞれの生活スタイルや趣向によるかと思います。本稿がその選択の一助になればと思います。

ここでは、マンションの規模による住み心地の違い、特長の違いについてご紹介していきます。

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共用施設の充実度

小規模マンションの特長

私の居住マンションのような世帯数30にも満たない小規模マンションでは、建物はとてもシンプルな造りが多いと思います。

私のマンションをひとつの例として、小規模マンションでの共用施設は次のような必要最低限の設備となります。

  • オートロック
  • エレベーター
  • 宅配ボックス
  • ごみ置き場 (24時間ゴミ出し可能)
  • 駐車場(平置き)
  • 駐輪場

ここで、駐車場・駐輪場については全世帯分足りる規模なのかは物件毎に状況が異なるため、事前に確認は必要ですね。

大規模マンション

大規模マンションの特長

一方、世帯数何百という大規模マンションになると複数の棟が建ち、一階には店舗等が入り、住民共用の福利施設があったりと、ひとつの街コミュニティを形成できるような物件もあるかと思います。

さらに利便性を大々的にPRポイントとしている大規模マンションには、マンションそのものがショッピングモールなどの入った再開発エリアにの一画に位置し、福利厚生施設としてショッピングやスポーツ施設、映画館などが徒歩圏内で利用出来るところもあります。

一例として我が家マンションのポストに投函されていた、大型マンションの広告にはこのような施設紹介がありました。

  • キッズラウンド
  • プライベートサウナ
  • パーティパティオ
  • プレイスタジオ
  • ワーキングラウンジ
  • ゲストスイート
  • ランドリールーム
  • トランクルーム
  • ベジタブルガーデン
  • 駐車場

もはや単なるマンションの域を超えている感じもしますが、そもそも大規模マンションでは管理費も多く集まり敷地スペースにも余裕がありますので、共用施設を充実させることが可能となります。

実際に、知人宅のマンションではホテルのようなエントランスのロビーにソファが並び、ラウンジのようなくつろげるスペースとなっていたのを羨ましく思った記憶があります。

大規模マンションで心得ておくこととは

また私の会社で仮設工事を請負ったマンションでは、敷地内に管理組合の集会所棟が別棟で建てられており、常駐の管理スタッフさん2名が窓口対応をしてくださっていました。この集会所棟の維持管理費と管理組合の常駐スタッフさんのお給料も管理費に含まれるという点を忘れてはいけません。

豪華な福利施設(共用施設)を求めるなら大規模マンションが選択肢となりますが、管理費に関係する共用施設、本当に必要な設備かどうかを見極める必要があります。

駐車場確保の問題

大規模マンションになると、駐車場の台数を確保するために、平置きではなく機械式(立体)駐車場が採用されることも増えるかと思います。世帯数が多くなるわけですから、空間を利用して上手く効率的に車を収める必要性が出てきます。

ただし機械式駐車場には様々な制限もあることを承知した上での利用が必要です。

  1. 車の大きさ(高さ、長さ、車幅)により収まらない可能性がある
  2. 車の出し入れに時間が掛かる
  3. 駐車場設備そのもののメンテナンスや修繕が必要となる

特に注意が必要なのは3番で、機械式(立体)駐車場は、機械で稼働していますのでメンテナンスや修繕の費用が発生してきます。そうするとどういうことが起こるでしょうか。「コストが発生する=管理費負担が発生する」ということになります。

しかしマンション居住者には車を所有しない人や外部駐車場に止めている人もいます。共用施設とは言え、利用しない施設に管理費が使われることに難色を示す可能性もあります。

機械式駐車場の維持管理費は、管理費として居住者で負担するのか、駐車場利用者で負担するのかは、事前に確認しておくことが大切になります。

セキュリティ

私の住むマンションは小規模マンションであるメリットとして、普段顔を合わせる住人は大体分かります。逆に部外者が居るとおおよそ見当はつくものです。必然的に小規模マンションでは住人同士の距離は近くなり、他人の子どもも含め小さな子の安全にも目が届きやすくなります。

私自身の体験談となりますが、子供がまだ小さい頃、カギを忘れてオートロックのエントランスの入り口で泣いていたところ、何人もの人に声を掛けられ見守られ無事に親の帰宅を待てた、という事例があります。

しかし、他人との深い付き合いを苦手とする人もいると思います。そのような場合には、ホテルライクのような大規模マンションが逆に向いていると言えるでしょう。

マンションの規模は小さい方が安全の目が届きやすく、人の目による死角が少なくなり、セキュリティの面では安心感が増します。

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修繕費用は大型マンションの方が割安

私の住むマンションでは1回目の大規模修繕工事がありました。約30世帯の工事で約3600万円ほどの工事でしたので、1世帯当たり120万円ほど負担をした計算になります。私の住むマンションの様な小規模マンションでは1世帯当たりの負担費用は割高になっていると認識しています。

本業の足場工事でもそうですが、仮に100世帯規模のマンションで1億円の修繕工事であったとして、それが半分の規模の50世帯だからと言って半分の5000万円の工事にはなりません。

なぜならば、共通仮設費という工事フェンスや安全看板・電気水道などの設備費用といったものは工期や規模に関わらず必要です。また運搬費や職人の費用も半日仕事であったとしても、半日分という訳ではありません。

一方で、大規模マンション特有の施設(機械式駐車場、コミュニティルーム等)有する場合は、別途費用が発生しますので、その分は割増になることは考えられます。

マンションの規模は大規模の方が、1世帯あたりの負担修繕費用は割安になります。

管理組合の運営

マンションでの生活には管理組合は絶対に欠かせないものです。私のマンションでは1年交代の輪番制で組合理事が担当として回ってきます。しかも小規模マンションであるため、輪番のサイクルは良くも悪くも比較的早く回ってきます。

そのためか、自分達のマンションとして管理意識は比較的ある方なのではないか、と感じています。そして世帯数が少ない分、組合の意見もまとまりやすいこともメリットではないかと感じています。

また、管理組合の理事の選出の仕方によっても「自分たちのマンションを管理する」という責任感は変わってくると感じます。同じ方にずっと依頼し続けていると他の方々の責任感は希薄なものとなりますし、その方に何かあった場合には管理組合は立ち行かなくなってしまうでしょう。

マンション管理組合の運営について、できるなら事前に情報収集できると、入居後の組合トラブルは未然に防げます。

まとめ

マンションの規模が大きくなるほど福利施設は充実したものとなりますが、セキュリティとしての住民の目は弱くなります。また同時に住民同士の関係は希薄なものとなり、管理組合の運営も大変なものとなっていきます。

充実した福利施設も、利用しない設備に管理費を支払うほど無駄なものはありません。必要な施設の取捨選択や居住性の安心感も考え中規模マンションの検討など、個人のライフスタイルで重視するものを見つけていくことが失敗しないためのカギとなります。

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